R7年度 騒音・振動特論 問9

問9

単層平板など密実な一重構造の遮音材料の音響透過損失(TL)の周波数特性として,最も適切なものはどれか。周波数特性の破線で示したMLは質量則であり,\(f_{r}\)は低音域共鳴周波数,\(f_{c}\)はコインシデンスの限界周波数である。

       (1)

       (2)

       (3)

       (4)

       (5) 

解答

(1)

解説

本問題は暗記問題かと思います。推測で求めることは困難だと思います。
個人的に一番覚えやすいのは(5)で,「MLより常に大きい」ところがポイントになります。吸音率の大きいグラスウールやロックウールなどの抵抗材を使用した方が消音性能が高くなるため,MLより常に大きい特性を示す(5)は抵抗材を使用していると判断できます。

各選択肢の詳細は下記の通りです。

(1) 密実な一重構造の特性。基本的にMLに従いますが,コインシデンスの影響により当該周波数で透過損失が減少します。

(2) 中空構造の特性。鉄板+空気層+鉄板の構造。コインシデンスの影響も受けますが,中空部分での共鳴も影響するため,2箇所において透過損失が減少します。

(3) 剛性材サンドイッチ構造の特性。一例として,鉄板+鉄板+鉄板の構造。質量が増加するためMLより大きい特性を持ちますが,コインシデンスにより多少透過損失が減少する特性もあります。

(4) 弾性材サンドイッチ構造の特性。一例として,鉄板+発泡材等+鉄板の構造。間に挟む材料が空気層に近いため中空構造と似た構造になりますが,透過損失の特性としては,中空構造の低周波数域での透過損失の減少を中周波数域に改善(シフト)したような特性になります。

(5) 抵抗材サンドイッチ構造の特性。一例として,鉄板+グラスウール+鉄板の構造。抵抗材は,音波の振動エネルギを多孔質材料が抵抗として働くことで吸音するという特性を持ちます。よって,このように吸音率の大きい抵抗材を使用することでMLより大きい透過損失を得ることができます。

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